ヘラ矯正
木製のヘラなど簡単な道具を使用し、自分の力で歯の移動を目指す矯正方法です。
現在の矯正方法がなたった時代に主に行われていた方法で、アイスクリームのヘラを使ったことが多かったため、「ヘラ矯正」と言われていました。
歯の移動を邪魔する残存乳歯がない、目的の歯のみにヘラを当てられる、反対の歯の異常がない、移動する歯が少数である、など各種の条件に適合した場合のみに行うことができます。
動かしたい歯にヘラを当てて手で位置を固定し、そのまま咬み込むことで反対の歯の先端を支点としたテコの原理で前方に動かす力を得ます。その状態で30分〜60分程度維持し、それを毎日繰り返して、少しずつ移動を行っていきます。
毎日の自己の力で移動させるため、必ず成功するとは限らない矯正方法となります。

手の力で歯を押すのではなく、咬み合せる力を使って歯を動かします。この状態を毎日30分〜60分維持します。

歯を傷めないために、木製のヘラを使用します。
治療の流れ
1.口腔内診査(虫歯の有無や歯肉の状態、現在の歯の生え方)を確認して、今後の基本計画を決定します。
2.移動の邪魔になる乳歯の抜歯や、虫歯の処置後、ヘラの当て方、力の強さ等の練習を行います。お子さんが自分で行うのが難しい場合、おうちの方に手伝ってもらう場合もあります。歯に力がかかる感覚を体験してもらい、そのまま一定時間維持できるようにすることが大切です。
3.自宅での矯正を1日30分〜60分毎日行ってもらい、1〜2週間に1度来院してもらい、移動量、方法のチェックを行っていきます。
4.位置の改善ができたら、咬み合わせのチェックを行い、問題がない場合は矯正終了となります。
