切歯斜面板を使用した咬合誘導

切歯斜面板を使用した咬合誘導

切歯斜面板とは、永久歯の萌出直後から永久歯列完成までの間に行える、主に前歯の1〜2歯程度の反対咬合を矯正するのに用いられる矯正方法です。
移動したい歯の反対側にプラスチックで作成したマウスピースをセットし、咬み込む力を利用して歯の前方移動を促します。
マウスピースは透明なため、見た目や違和感は少ない特徴があります。
装着したままの食事はできませんが、会話は十分に可能です。
効果は装着時間の長さによるため、1日12時間以上を目標に使用してもらいます。そのため、継続にはおうちの方のご協力が必要です。
歯の移動に伴う細かな調整が必要なため、1〜2週間に1度程度の来院が必要になります。

歯に斜めに斜面をつけて、咬む力を、歯を動かす力に変えていく装置です。

実際の歯の動き方

口の中ではこのように見えます。透明なため、あまり目立ちません。

上の前歯が、下の前歯より後ろに入ってしまっています。

そこで、上の前歯が前に出るようにプレートを入れました。
このプレートを使い続けると・・・。

上の前歯が、下の前歯よりも前に出ました。

治療の流れについて

1.口腔内診査(虫歯の有無や歯肉の状態、現在の歯の生え方を確認して今後の基本計画を決定します。)
レントゲン撮影(レントゲン撮影を行い、永久歯の大きさを確認します。)
模型作成(型取りを行い、参考模型を作成します。)

2.参考模型より作成した咬合斜面板を口腔内に装着し、咬み合わせの調整を行います。
動かしたい歯に力がかかるように高さの調整を行いますので、セット後の鈍痛や違和感がある場合がありますが、しばらくすると落ち着きますので心配はいりません。

3.次回来院時に歯のチェックを行い、装置を調整し、また力がかかるようにします。

4.これを繰り返し目的の歯を予定の位置へ誘導します。

5.予定位置への移動後、咬み合わせのチェックを行い、問題がない場合は診療終了となります。

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